「常に考える」。廊下、階段、トイレ……。未来工業の本社内で、いたるところに張られている標語だ。総務部の杉原創紀さんは「当社のモットー。ホウレンソウ禁止もこの理念に基づいています」と話す。ホウレンソウ禁止は、1人ひとりが自ら考える自発性を重視したためだという。
上司への報告は必要最小限にとどめる。業務の遂行は自分で考え、自分の判断で進める。必要と判断するなら上司の許可をあおがなくても出張は自由。杉原さんは「すべて相談する義務はない。その前に自分で考えてやってみようということです」と解説する。大枠の指示はあるが、やり方は各人に任す、が基本だ。「物事がスピーディーに進む。何よりも自分の考えが実現する楽しさがある」。
ホウレンソウ禁止からは、さまざまな成果があがった。全国30の営業所設置に加え、家電制御機器製造、水道関連事業、インターネット事業などの新規事業が、社員の発想から生まれていった。